私は今まで13年間大学病院で呼吸器を主とする内科の診療に携わり、このたび実家のあります大田区上池台で内科を中心に開業することになりました。
大学病院での勤務の中、特に強く感じたのはかなり病気が進んでから受診に来る患者様が如何に多いかということです。たとえば酸素を吸入しないといけない状態になってから初めて来院した肺気腫の患者様、透析になる直前の腎不全を合併してからきちんと通院するようになった糖尿病の患者などがその代表的な例です。こういう患者様がもっと早い段階で治療を受けることが出来れば、生命予後はもちろんのこと、もっと良い状態で日々を送れるのではないかと思います。
これからは高齢者の増加に伴って高血圧、糖尿病を含む生活習慣病と慢性腎疾患、肺気腫などの高齢者に多い疾患が急激に増えて来ることが予想されます。これらの疾患はいずれも日頃からきめ細かい生活の指導及び早期からの治療を行わないで長期間経過すると生活の質の低下、生命の危険になるような状態に陥ってしまいます。それによって患者様本人のみならず、それを支える御家族にも大きな負担をかける結果になりかねません。
私は内科の中でも呼吸器科を中心に診療を行って来ました。気管支喘息、肺炎、肺気腫、肺繊維症、慢性呼吸不全、肺癌などの一般呼吸器疾患の急性期及び慢性期の治療を開業後も診療の中核にしたいと思います。しかし開業という診療に専念出来る環境において地域住民の健康に更に寄与出来るように呼吸器疾患のみならず、上記のような生活習慣病や高齢者に多い疾患についても早期に診断と治療をして行きたいと考えています。もちろんすべての疾患の診断と治療が本院だけで完結することはありません。患者様の状態がより専門性を必要とする場合は治療の遅れがないように速やかに関連病院に紹介出来る体制を取っています。
また地域密着の医療を行なう上で住民からの信頼と気軽に受診出来ることが大変重要なことだと考えています。日々診療する上で患者様とのコミュニケーションも大事にしたい所存です。そして体の微かな不調を感じたときにも気軽に受診出来る、そんなクリニックになるのを目指して努力して参りたいと思います。
主な経歴 |
|
---|---|
平成06年 | 東海大学医学部卒業 |
平成12年 | 東海大学医学部付属病院呼吸器内科助手 |
平成14年 | 聖マリアンナ医科大学付属病院呼吸器感染症内科医長 |
平成15年 | 医学博士、東海大学付属東京病院呼吸内器科助手 |
平成18年 | 東海大学付属東京病院講師(呼吸器内科学)、呼吸・循環器センター長 |
平成19年7月 | 岩元クリニック 開院 |